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機能性表示食品制度、どう変わる?有識者検討会がスタート
今、健康食品業界を揺るがす“紅麹問題”。機能性表示食品制度のあり方が問われています。
そんな中、4月19日に「機能性表示食品を巡る検討会」がスタートしました。この検討会は、法学者が座長を務め、医学や薬学などの有識者9名で構成されています。気になる議論の内容を、一部ご紹介させていいただきます!
●機能性表示食品は性善説の制度
今回の紅麹問題では、製品出荷の段階で、不純物の混入など何らかの異常に気付いていた可能性があるとして、「現在は事業者の性善説に基づいた制度になっているので、より厳しいルールを作っていかねばならない」との意見があがりました。
●健康被害の報告まで2ヶ月かかった
今回の紅麹問題では、国への健康被害の報告まで約2か月かかっており、それが被害を拡大させた原因のひとつに。事業者からの速やかな報告について、義務化も含めたルール整備を検討すべきだとの意見が出されました。
●GMP義務付けの検討
現在、取得が望ましいとされている製造工程での品質管理を行う「GMP」。今後義務づけが必要かどうかも視野に、検討が進められるようです。
●過度な規制強化は本末転倒!?
機能性表示食品への過度な規制強化は、規制のゆるやかな「いわゆる健康食品」に事業者が流れていく可能性があり、実質的な規制強化がされないという本末転倒な事態になりかねないと危惧する声もあがりました。
まとめ
有識者の観点から、様々な意見が交わされたわけですが、2回目の検討会では、業界団体等へのヒアリングが行われました。その中で、「機能性表示食品は、あまりにも簡単に、品質をないがしろにしても機能を示せる制度」として国による安全性のチェックを求める声が上がりました。
また、「4月前半には健康食品の売り上げ2割減」というデータも紹介され、紅麹問題により、健康食品自体への風評被害が起こりつつあります。
今後も、関係団体へのヒアリングを行いながら議論を重ね、最終的に、制度の方向性を5月末までに提示する予定です。
健康食品への風評被害をこれ以上広めないためにも、早急な対策が必要ですね。今後の検討会の動向にも、注目していきたいと思います!