物流の2024年問題とは?「送料無料表示」に見直しが?!
●物流の2024年問題ってなに?
通販事業者の皆さんにとって、非常に身近な問題である「物流の2024年問題」。2024年4月から、物流ドライバーの時間外労働に、年960時間の上限規制が適用されることにより、何も対策を講じなければ、輸送力不足が問題になると言われています。
それにより、通販ビジネスも大きな影響を受ける可能性が!
●「送料無料表示」に見直しがかかる!
そんな2024年問題への取り組みのひとつとして、通販の「送料無料表示」に焦点が当てられました。
消費者庁は、昨年6月~11月の計9回にわたり、2024年問題の対策として、「送料無料表示」に関する意見交換会を開催。その中で、消費者は「送料無料」という表示から、誰がどのくらいの送料を負担しているかまでは認識できないという点が、問題のひとつとしてあげられました。
確かに、送料を誰かが負担しているという意識がないと、「送料無料だから近くのコンビニで買えるけど、ネットで買っちゃおう!」「送料無料だから、まとめ買いしなくてもいいや」など、配送業者への過度な負担にもつながります。
その意見交換会の結果を受け、消費者庁から
『物流の「2024年問題」と「送料無料」表示について』
という発信があり、その中でこんな記述があります。
↓ ↓ ↓
誰が送料を負担しているかなど、送料無料の仕組みを理解できるよう、「送料当社負担」や「〇〇円(送料込み)」などの表示をすることが、求められています。
ただ、現状この発信に法的拘束力はなく、あくまでも事業者の自主的な取組みへの「お願い」となります。今後の法改正やガイドラインの作成などは、現状未定です。
消費者庁は、日本通信販売協会など業界団体に対して加盟企業への周知をお願いするなど、広く呼びかけを行い、2024年問題への意識づけを図っているようです。
法的拘束力はないにしても、2024年問題は、通販事業者としても、ひとりの消費者としても、目の離せない問題ですので、やれるところから意識を変えていけたらいいですね!
もし、この「送料無料表示」の検討について動きがあれば、通販ビジネスへの影響も大きいため、今後の動向にも注目していきましょう。
・送料の表示に関し、「送料として商品価格以外の追加負担を求めない」旨を表示する場合には、その表示者は表示についての説明責任がある。
・消費者庁として、関係事業者等に送料表示の見直しを促すとともに、事業者の自主的な取組状況を注視していく。