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紅麹を使用した機能性表示食品で健康被害【2024年3月29日】

紅麹を使用した機能性表示食品で健康被害

製薬会社が供給している紅麹原料を使った機能性表示食品で、摂取した人が腎疾患を起こすなどの健康被害が確認されました。

≪参考:「健康食品」の安全性・有効性情報≫
紅麹を含む機能性表示食品の摂取に伴う健康被害等のまとめ情報(2024/03/28更新)

当該製品との因果関係が疑われる健康被害が複数件報告されています。
・人数:死亡症例4名、入院症例106名、(2024/03/28時点)
・症状:尿の泡立ち・混濁、倦怠感、腹痛、腰痛、食欲不振、腎機能数値の異常など

機能性関与成分は「米紅麹ポリケチド」で、LDL(悪玉)コレステロールが高めの方のLDL(悪玉)コレステロールを下げる機能があると報告されている成分です。

現在、機能性表示食品のデータベース上で「米紅麹ポリケチド」を関与成分とした商品は9件あり、そのうち8件が自社である同製薬会社の紅麹原料を使用した商品、1件は同製薬会社が提供した紅麹原料を使用した商品。その中で、販売されている商品は自主回収がおこなわれています。

現段階では成分の特定や腎疾患等との関連性の有無の確定には至っていないということで、直接の原因が「米紅麹ポリケチド」にあるのかは不明とされています。

紅麹は米などの穀類にカビの一種の紅麹菌を繁殖させてつくられます。沖縄の「豆腐よう」や、中華料理とともに供される紹興酒にも紅麹が使われるなど、歴史のある、伝統的に様々な食品に使われ、その鮮やかな色味から着色料としても使用されるなど、十分に喫食実績のある成分です。

ただ、紅麹菌の中には「シトリニン」というカビ毒を作るものが存在するとのことで、スイスでは紅麹を含む食品の販売は禁止されているそうです。

同製薬会社では公開の健康被害の報告を受けて製品の分析を行ったところ、カビ毒とされる「シトリニン」は検出されなかったとする一方で、「意図しない成分が含まれる可能性」に言及しています。

会見によると、被害が出た4人の症例からたどると同じロットの製品を使用していたことがわかり「製品と原料の紅麹を調べると、一部に未知の成分が含まれていた可能性が判明した。仮説段階だが、カビから作られるものがここにあるのではないか」との事です。

当該の機能性表示食品は2020年から販売されており、これまで今回の様な健康被害が報告されてきていないことを考えると、特定のロットに使用された紅麹原料の製造過程において、何らかの変異、あるいは混入といった事態が起こったのではないか?とも考えられるところです。

同製薬会社の紅麹原料は食品メーカーなど52社に供給しており、企業向けに販売している紅麹原料については取引先に個別に連絡し、販売及び使用を控えるように伝えているということで、同製薬会社の紅麹原料を使用した商品の自主回収も相次いで発表されています。

誠に残念なことに、死亡された方もいらっしゃるということで、今後しばらくこの問題は尾を引きそうです。

この一件で、機能性表示食品全体が害悪なものというレッテルが貼られるようにならなければ……と願うばかりです。

いずれにしろ問題解明のため、今後の調査結果が待たれます。

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