薬機法・景表法ニュース

糖質カット炊飯器の販売会社4社に景品表示法に基づく措置命令【2024年2月8日】

糖質カット炊飯器 表示に「根拠なし」 昨年とは別の4社に措置命令

「56%糖質カット」などとうたう「糖質カット炊飯器」の表示に根拠がなかったとして、消費者庁は8日、販売元4社に対し、景品表示法違反(優良誤認)で再発防止などを求める措置命令を出したと発表した。命令は1~7日付。

4社は、ニトリ(札幌市)、Areti(アレティ、東京都中央区)、リソウジャパン(同)、AINX(アイネクス)(同港区)。

消費者庁によると、4社は、2023年2月~同年9月の間、自社ウェブサイトなどで、通常炊飯と同様の炊きあがりで、33~59%糖質がカットされるかのように表示した。

消費者庁は表示の根拠となる資料の提出を要求。提出された資料は、通常の炊飯と糖質カット炊飯をしたご飯100グラムあたりの糖質量を比べたものだったが、炊くのに多くの水を使う糖質カット炊飯では、炊きあがったご飯100グラムに含まれる水分量も多くなり、含まれる糖質の割合が低くなっているなどとして、合理的な根拠を示す資料とは認めなかった。

取材に対し、Aretiは「すでに表示を見直した。関係者の皆様にはおわび申し上げる」、ニトリ、リソウジャパン、AINXは「再発防止につとめる」などとしている。

消費者庁は昨年10月にも同様の違反で別の4社に対して措置命令を出している。

引用元:朝日新聞DIGITAL

景品表示法に抵触した具体的な部分は、「優良誤認表示」です。これらの炊飯器は、「糖質カット」効果を誇大に宣伝し、その効果に合理的な根拠を示す資料が不足していました。

優良誤認表示
商品の品質や性能を実際以上に優れていると誤認させる表示。各社は「糖質カット効果」を強調し、科学的な根拠を十分に示さずに消費者に誤解を与えました。

これらの違反により、消費者庁は各社に対し、再発防止策の徹底と表示の削除を求める措置命令を出しました。

対象となった具体的な商品

対象となったのは、ニトリの「糖質カット炊飯ジャー」、Aretiの「ていとうシェフ」、リソウジャパンの「糖質カット炊飯器」、AINXの「Smart Rice Cooker」です。これらの製品は、それぞれ「糖質カット」効果を謳って販売されていましたが、その効果に合理的な根拠がないとして問題視されました。

ニトリは自社ウェブサイトで「糖質カット炊飯ジャー(4合 NJ101 ホワイト)」を「いつものご飯が低糖質で美味しくヘルシーに!」と表示し、炊飯後の糖質が48%カットできると宣伝しました。Aretiはクラウドファンディングサイト「Makuake」で「ていとうシェフ」を「59%糖質カット」と表示し、リソウジャパンは自社サイトで「糖質最大56%カット」を謳いました。AINXも「Smart Rice Cooker」で「最大33%の糖質カット」を主張しました。

消費者庁の見解

消費者庁は、これらの表示に対して4社から提出された資料が合理的な根拠を示すものではないと判断し、一般消費者への誤解を招くとして、再発防止策の徹底を求めました。これにより、各社は自社ウェブサイトや販売プラットフォームから誤認を招く表示を削除し、再発防止に努めることが義務付けられました。

景品表示法違反は消費者保護の観点から厳しく取り締まられており、今回の措置命令は消費者の信頼を守るための重要な一歩とされています。消費者庁は引き続き、誤解を招く表示に対して厳しく対応していく方針を示しています。

▼糖質カット炊飯器の販売事業者 4 社に対する景品表示法に基づく措置命令について
https://www.caa.go.jp/notice/entry/036249/

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